今回の初夢会では石川恭子さんのリードによって、初夢の絵を描きました。
すべての人が初夢を見た訳でもないので、人によっては最近見た印象的な夢についての絵を描いてもらいました。
その絵に対して石川さんが解説を与え、参加者のみなさんが何を思ったのかシェアしてもらいました。
絵の話はとてもプライベートなことなので、話しているうちにいろんなことに気づき、人によっては自分にとってのとても大切なことに気づく人もいたようです。
ある人は「これはとてもプライベートなことなので、いま急にここでは答えられません」という人もいました。
そういう人には答えを強いることはしない。そういう場となりました。
なので、私、宝生明の話を例としてしましょう。
以前からときどき不思議な夢を見ていました。いくつかシリーズのように見ている夢があって、そのひとつがアクリルかプラスチックでできたような、三角形や四角形の板が、それぞれ頂点の部分がヒモに吊るされていて、それがクルクルと回ったり飛んだりしている夢でした。
かなりの枚数あるのですが、それらがなぜかスムーズに動き回っているのです。
普通であればそれぞれのヒモが交差して、こんがらがってしまうだろうと思うのに、理由がわからないけどそれぞれきれいに飛んだり回ったりしているんです。
いったい何の夢なのでしょう?
この絵を描いているとき、ある人が石川さんに指名され、描いた絵について話し始めました。
「この夢はきっと、起きていたときに必死に悩んで、答えが出ないと苦しんでいたので、その答えが夢に出てきたのだと思います」
その人の話を聞いているとき、僕も同じ体験があるなと思っていたら、自分が描いている絵について、それが何を意味しているのか答えが出てきてしまった。なんでそういう答えが出てきたのか、自分にはよく理解できない。しかし、その答えをもって絵を見ると、確かにそのように見える。
この前日に、ある人と話をしていて「レンマ学」という本の話になった。
レンマとは、ロゴスとの対概念である。
ロゴスは論理を言語的、一次元的に追いかけていくこと。
レンマは、全体的な把握から理解していくこと。「この夢はきっと、起きていたときに必死に悩んで、答えが出ないと苦しんでいたので、その答えが夢に出てきたのだと思います」と聞いて。夢はレンマ的であると思ったのだ。
すると、その瞬間に板の夢の意味が浮上した。
四次元以上の空間を移動しているものを、四次元の視点で見るとどうなるのか。
僕たちは三次元を時間とともに見ている。それはつまり四次元空間を感じていると言うこと。
三次元空間にピラミッドが浮かんでいると、それがxy平面に投影される形は、三角になったり四角になったりする。xy平面に生きる人にとっては「それが固体だ」と言われたら不可解なことに思えるだろう。固体が形を変えていくのだ。それと似たことが五次元や六次元空間から四次元空間に投影される立体に起こる。それはまるで四次元空間を見ている僕たちには理屈に合わないことだろう。それが僕の見た夢の意味だと悟った。
僕にとって最近は「多次元とはどういうことか」がとても大切なテーマになっている。その答えのひとつが降ってきたのだ。
夢はとても偉大である。レンマを感じさせ、それはつまり非二元的思考を可能にする。