大介>
実加子のいうこと、ほとんどわかるしそうだなと思うけど、人間が分化していくってのはどうかな?
進化するのはすると思うよ。でもさ、たとえ宇宙に出て行って骨が柔らかくなって、からだがまるっこくなっても、数世代の間は地球にいる人と宇宙に行った人の間でも子供は作れるだろうから、互いの形質を交換しながらひとつの主として存続するんじゃないかな? よほど生きている場所が離れてしまえば難しくなるだろうけど、そういう時代になるのはずっと先だろうし、実際そうなるかどうかはわからないんじゃないかな? たとえば、遠い宇宙に行くときはロボットが行ったりするようになるんじゃないかな? まあ、分化する可能性がまったくゼロというわけではないかもね。
分化したら、それぞれの生息域で生きている元人類の新しい種が生まれて、新しく生まれたそれぞれの種がコミュニケーションの回路を継続的に維持していたとしたら、違う世界のことを知ることができていいかもね。でも、違う世界に生きて、違う感覚を育てた者同士、コミュニケーションってできるのかな? まあイルカと人間がコミュニケーションできるんだとしたらできるか。そしたらそれをきっかけにして他の種族、イルカとか象とか、ある程度のコミュニケーション能力を持った生物とのコミュニケーションのヒントになるかもね。でも、それほどまでに時間が経たないと、他の種族とのコミュニケーションが取れないとは思いたくないな。
イルカの脳を研究したジョン・C・リリーが面白いことを言っているんだよね。正確な言葉は覚えてないけど、だいたいこんなこと。
「人はイルカとコミュニケーションができるようになったら、そのときはじめて地球外生命体が人間に語りかけて来るだろう。イルカという他の種族とコミュニケーションが取れることを知って、やっと人間が安心してコミュニケーションのできる種族になったと言って」
この考え方に僕はとても響いたんだ。そうそうって。人間は、人間としかコミュニケーションの取れない種族なんだよ。学ぶことはまだたくさんあるんだろうね。だから、まずは身近にいる動物や、もしかしたら植物とのコミュニケーションを、しっかりと学びたいな。学ぶというより楽しむのかな?