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三次元感覚と四次元感覚

グリッター・ゆき

「インターステラー」は映画だからああなっちゃうのはしょうがないのよ。見えないとダメでしょう? 実際の多次元感覚はそれを感じる人が感覚をフォーカスさせるの。

ワタシたちは普段三次元にいるでしょう? で、その空間を見ている。見ながら過去のことを思い出すことで、少しだけ四次元的になる。たとえば、いま見ていることだけで物事を解釈するとなると、ある出来事が起きてきた経緯がわからないから、見たことだけで判断することになる。

たとえば、目の前で夫婦喧嘩が始まったとするじゃない。奥さんが旦那さんに些細なことで怒りました。あまりにも些細なことだから、なんてひどい奥さんだと思うかもしれない。だけど、ふたりの過去を知っていたら、その解釈はひっくり返るかも。たとえば、旦那さんが浮気をしていて、いつも奥さんがピリピリしているとかね。つまり、三次元意識だと解釈できないことが、時系列の事実を知ると、解釈の幅が拡がり、理解が深まり、目の前で起きていること以上の何かがわかるようになる。ね、そうでしょう? だからワタシたちは、三次元的解釈より少し幅の広い、時間横断的な解釈を与えることで、四次元的な視点を持つことができる。このとき「過去のことを思い出す」というフォーカスをするでしょう。それと似たようなことを多次元感覚の持ち主はするのよ。

えっ? なんでそんなこと知っているかって? ときどきワタシもするの、それを。そういう意識の開き方をすると決めると、少しずつできるようになるのよ。

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多次元の感覚を受け入れる

グリッター・ゆき>

実加子がそこまで混乱するって珍しいわね。それだけ混乱してもらえると、こっちもやりがいがある。ウフフ。

多次元的感覚が当たり前になると「歴史上の人物にも会えて、どこにも行けて、でもそれって単なる妄想でしょう?」っていうのはよくわかる。この世界の常識ではそう。もちろんそれでもいいの。そういう世界の見方もある。でも、別の見方もあるのよ。

たとえばさ、聞いた話なんだけど、バシャールって宇宙存在の話知ってる? いまでもその本は買えるわよ。1980年代にそこそこ流行ったらしいんだけど、その宇宙存在は人々に「ワクワクしなさい」ってことを伝えたんだって。当時はね、つらい思いをしている人に「ワクワクしなさい」なんて言ったら、「お前バカじゃねぇの?」って言われるような社会だったんだって。まあ今でもそういうこと言う人はいるだろうけど、当時ほどではないみたい。つまりね、当時の人は「悲しいときは悲しい」し「うれしいときはうれしい」と、感情というものは事実のようにしっかりあるものだと思い込んでいたの。そこに来てさ、バシャールとかいう宇宙存在?が、「ワクワクしなさい」って言ってもさ、みんな「なに言ってんの?」ってな感じだったんだって。ところがさ、それを受け入れる人がじわじわと増えてきて、いまでは自己啓発的な本にはみんな似たようなことが書かれているのよ。「つらいときこそ楽しいときのことをイメージしなさい」とか、「逆境こそがあなたを育てるチャンスです」とかさ。かつての常識ではあり得ない話だったのよ。それがさ、世の中の常識が「ワクワクしなさい」に移行するとさ、猫も杓子もそれが当たり前みたいな状態になっちゃうの。

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生命の話って嫌いよ

グリッター・ゆき>

ちょっとちょっと、ふたりの話に割って入っていい? ダメって言われてももう入っちゃったけどさぁ、だいたいそういう生命の話とか、ずっと未来の話とか、なんかどうでもいいのよねぇ。ずっと未来なんて、行ってみないとわからないでしょう? だいたいワタシが生まれた頃なんて、いまの現実をきっと誰も予想してなかったわよ。違う? なーんかさぁ、まるでSFの世界よね。いまが。だから未来なんて、もっとSFチックになって、もっとわけわからない世界になって、もっと奇妙でドロドロの世界になるのよ。そんなこと予想しても意味なし! それよりおいしいもの食べよう♡ ここのさぁ、アルファルファのサラダ、アルアルファ? アルファルファでしょ? アルファルファよねぇ。混乱させないでよ、次からアルアルファって言いそうじゃない。もう。

マスター、アルファルファのサラダね。それからビールいただこうかしら。どんなのがあるの? 普通の生でいいわ。

なんの話だった? そうそう、未来ね。生命の未来って聞くとさ、はっきり言ってちょっとムッとするのよね。なんかワタシは蚊帳の外みたいな。だってさ、ワタシは子供を作れないの。作れないというか、作らないの。だから関係ないのよ。それをさ、生命、生命って言われるとさ、ちょとね「だからなに!」って感じになるのよ。どーせ私はオカマよって、思うの。だからもっと楽しい話しよう。

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